こんにちは。オフィスチェアラボ、研究員Kです。
座るたびに「ギシギシ」、背もたれに寄りかかると「ギーギー」、体を動かすと椅子がグラグラする……。オフィスチェアのきしみ音やぐらつきは、気になり出すと作業に集中できなくなりますよね。家族がいる部屋や、オンライン会議中だと、音がうるさくないか心配になる人もいると思います。
きしみ音やぐらつきの原因は、ねじのゆるみ、キャスター、可動部の摩擦など、いくつか考えられます。まずは、自分でできる確認を順番に試してみましょう。ただし、メーカーが想定していない分解は避け、締め直しても直らない場合や、構造部分がぐらつく場合は、安全を優先して修理や買い替えを考えることが大切です。
この記事では、ニトリ公式のよくある質問の内容と、ニトリネットのレビューに書かれた実例をもとに、オフィスチェアのきしみ音・ぐらつきの原因と、自分でできる確認方法を解説します。
- きしみ音・ぐらつきの主な原因
- 音が出ている場所の見つけ方
- ねじの締め直しなど自分でできる確認
- グリスや潤滑剤を使うときの注意点
オフィスチェアのきしみ音・ぐらつきの原因
まずは、きしみ音やぐらつきの主な原因と、音が出ている場所の見つけ方を見ていきます。
いちばん多い原因はねじのゆるみ
オフィスチェアのきしみ音やぐらつきで、まず疑いたいのがねじのゆるみです。オフィスチェアは、座面・背もたれ・肘掛けなどを、たくさんのねじで留めています。毎日座って体重をかけたり、背もたれに寄りかかったりしているうちに、ねじは少しずつゆるんできます。
ニトリ公式のよくある質問でも、イスの固定用のねじは定期的にゆるみを点検して締め直すよう案内されていて、目安は月に1度です。ゆるんだまま使うと破損の原因になるとされています。
組み立てのときの締め不足
使い始めてすぐに音が出る場合は、組み立てのときのねじの締め不足が原因のこともあります。ニトリネットのレビューにも、次のような声がありました。
- 「最初少し緩めに組み立てたら軋んだので、ガッチリ締めました」(OC001N)
- 「ちゃんと組み立てれば軋みもないです」(OC001N)
- 「組み立て方が悪かったのか、座っているとすごくギシギシ鳴ります」(OC507)
組み立て直後に音が気になる場合は、まず組立説明書を見ながら、すべてのねじがしっかり締まっているかを確認しましょう。ニトリの場合、組立説明書はニトリネットの商品ページの「組立説明書/取扱説明書」欄で確認できると案内されています。
可動部の摩擦
ねじを締めても音が消えない場合は、可動部の摩擦が原因のことがあります。オフィスチェアには、座面の高さを変えるガスシリンダー、背もたれを倒すロッキングの機構、回転する座面の回転盤など、動く部分がたくさんあります。
こうした部分がこすれ合うことで、「ギーギー」「キーキー」といった音が出ることがあります。特に、背もたれに寄りかかったときや、座ったまま体をひねったときに音がする場合は、可動部を疑ってみましょう。
キャスターと回転盤のほこり
キャスターや回転盤にほこりや髪の毛がたまることも、音や動きの悪さの原因になります。ニトリ公式のよくある質問では、回転盤やキャスターについたほこりは定期的に掃除するよう案内されています。
ほこりと潤滑油が混ざると、操作の異常が起きたり、すす状の粉が出てカーペットの汚れや床の傷の原因になったりするそうです。椅子を動かしたときにゴロゴロ音がする、キャスターが回りにくい、という場合は、まず掃除をしてみましょう。
レビューに見るきしみ音の例
ニトリネットのレビューにも、きしみ音について次のような声がありました。
- 「使い始めて1週間で高さ調節の部分からギシギシ音が鳴る様になり、背もたれにもたれかかった時とかにすごい音が鳴る」(OC113)
- 「組み立て後、約1月後あたりから、きしみ音が出始めた」(OC702N)
- 「座る位置を変える毎にギシギシ音がひどいです」(OC507)
- 「購入後、2週間程で動かすとギーギーと音が発生した」(GM707 フットレスト付き)
一方で、「90キロちょいの旦那が座ってもギシギシ音しない」(OC702N)、「他のレビューでのギシギシ音は全くしていません」(OC507)という声もあり、同じモデルでも出る・出ないに差があるようです。
ぐらつきの主な原因
椅子のぐらつきの原因として考えられるのは、次のような部分です。
- 肘掛けの取り付け部分:ねじのゆるみ、取り付け部分のがたつき
- 背もたれの取り付け部分:ねじのゆるみ
- 座面と脚の接続部分:ガスシリンダーの差し込みが浅い、ねじのゆるみ
- キャスター:奥まで差し込まれていない、割れている
レビューにも「肘掛けはボルトをきつく締めましたが、少しぐらついて安定しない気がします」(OC708N Nシールド)、「肘置きのガタが気になります」(GM707)という声がありました。肘掛けのがたつきは、比較的よく見られる症状のようです。
音の種類から原因の見当をつける
音の聞こえ方からも、ある程度原因の見当をつけられます。あくまで目安ですが、次の表を参考にしてみてください。
| 音・症状 | よくあるタイミング | 疑われる部分 |
|---|---|---|
| ギシギシ | 座る・座り直す | ねじのゆるみ、座面と機構の接合部 |
| ギーギー・キーキー | 背もたれに寄りかかる | ロッキングなど可動部の摩擦 |
| コキッ・パキッ | 体重を移動したとき | 部品同士の接触、ねじのゆるみ |
| ゴロゴロ | 椅子を動かす | キャスターのほこり・髪の毛 |
| カタカタ・ガタガタ | 腕を置く・揺らす | 肘掛けや背もたれの取り付け部分 |
音の種類と、どの動きで鳴るかを組み合わせると、確認する場所を絞り込みやすくなります。
床の凸凹でぐらつくことも
椅子がぐらつく原因は、椅子そのものとは限りません。床が平らでない場所や、厚手のラグの端、畳のへりなどにキャスターが乗っていると、椅子が傾いてぐらつくように感じることがあります。
ぐらつきが気になったら、一度椅子を平らなフローリングの上に移して、同じようにぐらつくか確かめてみましょう。場所を変えてぐらつかなければ、原因は床のほうです。チェアマットを敷くと、床の凸凹をならせることもあります。
体重と音の関係
体重が重いほど、ねじや可動部にかかる力は大きくなります。ただ、レビューを見ると、体重が重くても音が出ないという声もありました。
- 「身長180体重100キロオーバーです」「きしみ音のような不安要素が皆無」(OC707 エラストマーメッシュ)
- 「90キロちょいの旦那が座ってもギシギシ音しない」(OC702N)
- 「当方太っており体重も80kgちょいなのですが、寄りかかっても不安になるようなガタつきはありませんでした」(OC113)
音が出るかどうかは、体重だけでなく、組み立ての状態や使い方にも左右されるようです。体重が重い人ほど、ねじの点検をこまめにしておくと安心です。
音が出ている場所を探す方法
きしみ音の原因を探すには、どこから音が出ているかを見つけることが大切です。次の順番で試してみてください。
- 座らずに、座面を手で押したり回したりして音がするか確かめる
- 座った状態で、背もたれに寄りかかって音がするか確かめる
- 肘掛けを手で押したり揺らしたりして、がたつきや音がないか確かめる
- 座面の高さを上げ下げして、音がするか確かめる
- 椅子を床の上で動かして、キャスターから音がするか確かめる
どの動きで音が出るかが分かれば、原因の場所をかなり絞り込めます。確かめた結果はスマホのメモに残しておくと、締め直しのあとに音が消えたかを比べるときや、メーカーに相談するときにも役立ちます。家族に座ってもらい、自分は椅子のまわりで耳を近づけて聞くと、見つけやすくなります。
オフィスチェアのきしみ音の確認方法と対処
ここからは、自分でできる確認と対処の方法、そして修理や買い替えを考えるタイミングを紹介します。
まずはねじを全部締め直す
音の場所が分かっても分からなくても、まずはすべてのねじを締め直してみましょう。組み立てのときに付いていた工具、またはサイズの合うドライバーや六角レンチを使います。
- 座面の裏(座面と座面下の機構をつなぐねじ)
- 背もたれの取り付け部分
- 肘掛けの取り付け部分
- ヘッドレストの取り付け部分(ある場合)
ただし、力を入れすぎてねじ山をつぶさないように注意しましょう。締めるときは、少しずつ順番に締めていくと、部品がずれにくくなります。
締め直しに使う工具
ねじを締め直すときは、次のような工具を用意しておきましょう。
- 組み立てのときに付属していた六角レンチなどの工具
- サイズの合うプラスドライバー
- ねじの位置を確かめるための懐中電灯やスマホのライト
- 座面の裏を見るときに床を守る段ボールや古い毛布
座面の裏のねじを締めるときは、椅子を横に倒すと作業しやすくなります。ただし、重い椅子を倒すときはゆっくり倒し、キャスターが動いて椅子が転がらないように注意しましょう。付属の工具は、なくさないよう椅子の近くにまとめて保管しておくのがおすすめです。
オンライン会議中の音が気になるとき
在宅ワークでオンライン会議が多い人は、椅子の音がマイクに入らないか気になることもあるでしょう。まずはねじの締め直しと掃除で、音の原因そのものを減らすのが基本です。
キャスターの転がる音が気になる場合は、チェアマットやラグを敷くと、音がやわらぐこともあります。会議中は、背もたれに勢いよく寄りかかったり、座ったまま椅子を揺らしたりしないよう意識するだけでも、音はかなり出にくくなります。
キャスターと脚を確認する
ねじを締めても音やぐらつきが残る場合は、キャスターと脚を確認しましょう。キャスターがしっかり奥まで差し込まれているか、割れや欠けがないかを見ます。
ニトリ公式のよくある質問によると、キャスターは奥までしっかり入ると外れなくなり、キャスターと脚のすき間は2〜3ミリ程度になります。すき間が大きいキャスターがあれば、奥まで入っていない可能性があります。脚(5本脚のベース)にひびや変形がないかも、あわせて確かめておきましょう。
グリスや潤滑剤を使うときの注意
可動部の摩擦による音には、グリスや潤滑剤を使う人もいます。レビューにも、次のような声がありました。
- 「ねじ類を再度締め直し、ガスシリンダーや受け金具の支軸部分(摩擦箇所)を中心に潤滑剤を回し入れましたところ見事にきしみ音が消えました」(OC507)
- 「ロッキングの際にコキっと異音がしていましたが、潤滑油を吹き付けると消えました」(OC505)
- 「つまみ(ロッキングを調整するところ)のカバー部分をずらして、グリーススプレーをしたところ、異音が小さくなりました」(GM707 フットレスト付き)
ただし、ニトリ公式のよくある質問では、ほこりと潤滑油が混ざると操作の異常や床の汚れ・傷の原因になると案内されています。潤滑剤を使う場合は、取扱説明書やメーカーの案内を確認し、使う場所と量に気をつけて、はみ出した分はふき取りましょう。張地や床に付くとシミになることもあるので、周りを養生してから作業すると安心です。
メーカー指定外の分解はしない
音の原因を探そうとして、座面下の機構やガスシリンダーを分解するのはやめましょう。特にガスシリンダーは、中にガスが封入された部品なので、分解すると危険です。
また、メーカーが想定していない分解や改造をすると、保証の対象外になる可能性があります。ねじの締め直しや掃除など、取扱説明書の範囲でできることを試して、それでも直らない場合はメーカーや購入したお店に相談しましょう。
締め直しても直らないときは
ニトリ公式のよくある質問では、ぐらつきや軋みがねじの締め直しで改善しない場合は、問い合わせるよう案内されています。保証期間内であれば、まずは購入したお店やメーカーに相談しましょう。ニトリのオフィスチェアは、モデルによって1年または5年の保証があります。
相談するときは、どの動きで、どこから音がするかを伝えられるようにしておくと、話がスムーズです。音が出ている様子を動画で撮っておくのもおすすめです。ニトリのオフィスチェアのきしみ音についてはニトリのオフィスチェアのきしみ音でも詳しく紹介しています。
構造部分のぐらつきは使わない
椅子全体が大きくぐらつく、脚や背もたれのフレームにひびが入っている、座面が傾いている、という場合は、構造部分の破損が疑われます。そのまま使い続けると、座っているときに壊れて転倒するおそれがあります。
レビューには「使用して3か月ほどで背もたれが右に深く沈むようになり、買い替え検討中です」(OC513)という声もありました。構造部分の不具合は、安全を優先して使用をやめ、メーカーに相談するか、買い替えを考えましょう。
修理か買い替えかの判断
きしみ音やぐらつきが直らない場合は、次の点を考えて、修理か買い替えかを判断しましょう。
- 保証期間内か
- 交換部品が手に入るか
- ほかにも劣化している部分があるか(座面のへたり、座面が下がる、キャスターの割れなど)
- 修理費用と新品の価格の差
長く使った椅子で、いくつもの不具合が重なっている場合は、買い替えたほうが安心なこともあります。
買う前にきしみにくさを確かめる
これから椅子を買う人は、店舗での試座のときに、きしみ音やぐらつきも確かめておくと安心です。展示品は多くの人が座っているので、音やがたつきが出やすい状態とも言えます。展示品で気になる音がしないかは、一つの参考になります。
- 座ったり立ったりを何度か繰り返して、音がしないか
- 背もたれに寄りかかって、ギーギー鳴らないか
- 肘掛けを軽く揺らして、がたつきが大きくないか
- 座面を回したとき、引っかかりや音がないか
- 座面の高さを上げ下げしたとき、引っかかりや異音がしないか
レビューの中に、きしみ音についての声が多いか少ないかも、あわせて確認しておくといいでしょう。
家庭用と業務用の違い
家庭向けとして売られている椅子を、事務所などで何人もが長時間使うと、部品への負担が大きくなり、音やぐらつきが早く出ることがあります。ニトリのオフィスチェアの多くは、商品説明に「一般家庭向けの商品です。業務使用を前提とした構造にはなっておりません」と書かれていて、業務用での使用は保証の対象外と案内されています。
仕事場で使う椅子を選ぶときは、業務用として使えるかどうかも商品説明で確認しておきましょう。
きしみ音を防ぐ日ごろの使い方
きしみ音やぐらつきを防ぐには、日ごろの使い方も大切です。ニトリ公式のよくある質問では、次のような使い方は破損や転倒の原因になるとして、しないよう案内されています。
- イスの上に立つ・踏み台代わりにする
- 浅く座る
- 座ったまま傾ける
- ひじ置きを支えに立ち座りする
勢いよくドスンと座るのも、ねじや可動部に負担がかかります。月に1度のねじの点検と、キャスターや回転盤の掃除を習慣にすると、音やぐらつきが出にくくなります。組み立ての手順を見直したい人はニトリのオフィスチェア組み立て方も参考にしてください。
きしみ音が出たら、いきなり潤滑剤を使う前に、まずはねじを全部締め直してみてください。原因がねじのゆるみなら、それだけで静かになることも多いですよ。工具を椅子の近くに置いておくと、気づいたときにすぐ締め直せます。
きしみ音・ぐらつきのよくある質問(FAQ)
Q1. オフィスチェアがギシギシ鳴るのはなぜですか?
A. いちばん多い原因はねじのゆるみです。ほかに、可動部の摩擦や、キャスター・回転盤のほこりなどが考えられます。
Q2. ねじはどれくらいの頻度で締め直せばいいですか?
A. ニトリ公式のよくある質問では、固定用のねじは月に1度を目安に点検して締め直すよう案内されています。
Q3. グリスや潤滑剤を使ってもいいですか?
A. 使って音が消えたというレビューもありますが、ほこりと潤滑油が混ざると操作の異常や床の汚れの原因になるとも案内されています。取扱説明書を確認し、使う場所と量に注意しましょう。
Q4. 締め直しても直らないときはどうすればいいですか?
A. 購入したお店やメーカーに相談しましょう。ニトリ公式でも、ねじの締め直しで改善しない場合は問い合わせるよう案内されています。
Q5. 肘掛けがぐらつくのは故障ですか?
A. まずは取り付けのねじがゆるんでいないか確認しましょう。締め直しても大きくぐらつく場合は、メーカーに相談してください。肘掛けを支えに立ち座りするのは避けましょう。
オフィスチェアのきしみ音・ぐらつきまとめ
オフィスチェアのきしみ音やぐらつきは、ねじのゆるみ、組み立てのときの締め不足、可動部の摩擦、キャスターや回転盤のほこりなどが主な原因です。まずはどの動きで音が出るかを確かめ、すべてのねじを締め直し、キャスターや脚を確認しましょう。
グリスや潤滑剤を使う場合は、取扱説明書を確認し、使う場所と量に気をつけましょう。メーカー指定外の分解は避け、締め直しても直らない場合や、構造部分がぐらつく場合は、安全を優先して修理や買い替えを考えてください。
月に1度のねじの点検と、こまめな掃除を習慣にして、静かで安心して座れる椅子を保っていきましょう。

